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調停離婚の基礎知識


調停離婚とは、調停手続の中でお互いが合意して離婚に至ることをいいます。
家庭裁判所の調停委員会を交え、双方の言い分を聞きよく話し合って解決策を見つけていくというものです。

お互いがよく話し合っても、納得して離婚することはそう簡単ではありません。
離婚にはお互いが合意していても、慰謝料や財産分与、親権などの問題で話し合いが付かず、協議離婚に至らない場合が多くあります。

こういう場合は当事者間では永遠に解決しないので、家庭裁判所に離婚調停の申し立てを行います。

調停は話し合いにより解決の道を見つける場なので、夫婦お互いが離婚に合意しなければ離婚は成立しません。
慰謝料や財産分与、親権についても同じで、双方の合意がなければ決まりません。
調停では調停委員を交えて話し合いが進行しますが、家庭裁判所が判断して何かを決める訳ではないので、最終的には当事者間で決めることになります。


◆調停委員
ほとんどの調停委員は弁護士などの民間人です。
調停委員は、通常男女1名ずつ計2名がつきます。
双方の言い分を聞いて、問題点を整理し、法律上の問題について専門的な助言をしたりします。
また、夫婦関係の円満調整を目的としたアドバイスを行うこともあり、破綻寸前の夫婦が婚姻生活をやり直すことも多く、その場合は離婚調停の申し立ては取り下げられます。

◆調停前置主義
双方が合意できずに協議離婚ができない場合、必ず一度は調停を申し立てて調停の場で解決策を見つけ出す努力をしなければ裁判は出来ないことになっている。
これを調停前置主義という。



日本での離婚の9割を占めるのが協議離婚ですが、多くの問題を話し合いできっちり解決していくためには、調停離婚も有効な手段です。

公平中立な立場の第三者を交えることにより、お互い冷静に話し合いができ、時には的確なアドバイスを受けることもできます。

◆重要な問題を確実に解決できる
財産分与や慰謝料など、離婚の際に決めておいたほうがよい事柄がたくさんあり、当事者の話し合いだけでは困難。
調停離婚をすることで、話し合いがスムーズに進行し、必要な事柄を漏れなく確実に決めていくことができる。

◆プライバシーの保護
調停委員や家事審判官には守秘義務があり、調停は非公開で行われるので、調停でのやりとが外部に漏れることはない。
裁判離婚では審理が公開で行われるため、原則、誰でも傍聴できる。

◆手続きが簡単で費用が安い
調停を申し立てるのは簡単で、誰でも出来る。
調停にかかる費用は、調停申立書に貼る収入印紙1,200円分と、当事者を呼び出すために送付する書面の郵送代のみ。


           調停離婚の流れ

申し立てが受理されると、第一回の調停日時と出頭要請の記された「調停期日呼出状通知」が家庭裁判所から送付される。
            
裁判所の調停室で、夫婦別々に調停委員と質疑応答を行う。時間は30分程度。
            
日を改めて、何度か質疑応答を繰り返す。その間に、調停委員から解決策を提示されることが多い。
            
夫婦が合意した場合、その内容が裁判所の作成する「調停調書」に記載され、調停離婚が成立する。
合意しない場合は、調停が不成立となり(不調)調停不成立証明書が作成される。
            
調停調書の謄本を、家庭裁判所にある申請用紙で申請する。
            
謄本が送付されてから10日以内に、調停を申し立てた側が、調停調書の謄本を添付し、離婚届を提出する。
離婚届には、調停を申し立てたほうだけの署名・押印があればよい。
なお、10日を過ぎれば3万円以下の過料が課される。



▲指定された調停の日時に出頭できない場合は、「期日変更申請書」を提出
 する。

▲夫婦の一方が出頭しない場合、「出頭勧告」が出され、拒否すると5万円以
 下の過料が課される。

*過料とは…刑罰にはならない罰金の事。義務違反に対して支払う罰金。



調停離婚を申し立てるには…

◆誰が申し立てる?
夫か妻のどちらかが申し立てを行う。第三者が申し立てることはできない。

◆申し立ての書面の書き方
申し立ては口頭でも可能とはなっているが、書面で行うのが一般的。
調停申立書は、家庭裁判所で無料で入手できる。
申立書には「申立ての趣旨」と「申立ての実情」の欄がある。
「申立ての趣旨」には「円満調整」と「夫婦関係解消」の欄があり、離婚希望の場合は「夫婦関係解消」の欄にしるしを付け、慰謝料などの必要事項を記入する。
「申立ての実情」欄には、離婚を考えるようになったきっかけや経緯などをわかり易く簡潔に記入する。

◆申立先
相手先の住所地の家庭裁判所、又は、夫婦が合意して定める家庭裁判所。
相手先の住所地の家庭裁判所とは、たとえば夫が東京に住んでいて、妻が大阪の実家に帰っていて別居状態の場合、夫が調停を申し立てようとすると、大阪の裁判所に申立てすることになる。
夫婦が合意して定める家庭裁判所とは、全国どこの裁判所でもかまわないが、本来の管轄である家庭裁判所に「管轄合意書」を提出しなければならない。

◆必要書類
「夫婦関係事件調停申立書(離婚)」所定の用紙
夫婦の戸籍謄本と住民票

◆費用
手数料1,200円(収入印紙)+郵便切手(80円×10枚)



調停では、調停が成立するまで相手と同時に同室に入ることはめったにありません。

ですので、相手に会わなくてはならないというプレッシャーや、緊張は不要です。

行き帰りや廊下などで、ばったり会うのも嫌な場合も前もって裁判所に伝えておけば、配慮してもらえます。

調停には、家庭裁判所の裁判官1人と、2人の調停委員がつきます。

2人の調停委員は男女各1名が選ばれます。

男女それぞれの立場で言い分を受け止めて、理解するためです。



調停を何度か繰り返し、第三者を交えた話し合いの中で、離婚に合意することはもちろんのこと、財産分与、慰謝料、親権、養育費など重要な事柄が合意に達して、合意内容が妥当であると調停委員が判断すれば、調停が成立します。

その後、合意したすべての取り決め事項に関する調停調書が作成されます。
調停調書は家事審判官、裁判書記官、調停委員が立ち会って作成されます。

その際、分からない点や納得できない点があれば、どんなことでも家事審判官に質問できます。

双方とも、又は双方どちらかが納得できず折り合いがつかない場合、これ以上調停を継続しても合意に達する見込みがないと判断されれば、調停は不成立とされることになります。

◆調停調書の効力
調停調書は裁判離婚の際の確定判決と同じ効力を持っており、調書作成後は、控訴、上告などの不服を申し立てることはできない。
調停調書の内容を正しく履行しない場合、強制執行を受ける可能性がある。

◆調停成立後、速やかに離婚届を提出する
調停離婚成立後、10日間以内に離婚届、調停調書の謄本、戸籍謄本(本籍地に届け出る場合は不要)を市区町村役場に届け出る必要がある。
調停調書の謄本は、裁判所に置いてある交付申請書で申請する。


【離婚調停アンケート】
●初回調停は…

 不安があった・・・・91% 
 不安はなかった・・・9%
 自信があった・・・・50%
 自信なかった・・・・50%
 恐怖心があった・・・82%
 恐怖心はなかった・・18%
 期待があった・・・・79%
 期待はなかった・・・21%

●あなたは弁護士への相談は…
 
 相談した・・・・・・85.2%
 相談していない・・・12.8%

●相手方は弁護士への相談は…

 相談した・・・・・49%
 相談していない・・21%
 不明・・・・・・・30%
 
●弁護士に依頼して…
 
 よかったと思う・・・・・78%
 よかったとは思わない・・22%

●調停委員の態度は…

 良いと感じた・・・76%
 悪いと感じた・・・24%
【資料引用】
●厚生労働省人口動態統計
●国民生活白書
●司法統計
●内閣府『男女間の暴力に関する調
 査』
●ウィキペディア
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